変化も含めて愛おしい…ミドルシニアの『新・流儀』とは?[特集:ミドルシニアLIFE]
子供の頃は苦手だったワサビが今では欠かせない薬味になったり、何もせず過ごす時間がとても贅沢に思えたりなど、私たち人間も大人になるにつれ食の好みや行動が変化しますよね。自分のことなら「ああ、大人になったんだな、歳をとったんだな」とすんなり受け入れられるけれど、それが愛ブヒのこととなると一転…。突然の変化に戸惑ってしまい不安になったり病気を疑うなど、年齢とともに変化してゆく相棒をどう受け止めて良いのか迷うことも。でもね、歳を重ねて色々な部分が変わっていくのはとても自然で当たり前のこと。それは決して老化ではなく彼らの進化で、私たちオーナーがその変化を理解し受け入れ、サポートすることで、彼らフレンチブルドッグの生涯はより幸せなものとなるのです。
「趣味嗜好」の変化は、生き物なら当たり前。

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もともとフレンチブルドッグはわりと頑固な一面のある犬種。
その傾向はミドルシニア期に差し掛かるとやや強くなる傾向があり、それは例えば人間のご老人が年齢とともにどんどん頑固になるのと少し似ています。
その背景にはきっと、本来持っていた「好き」や「嫌い」という感覚もさることながら、何かをきっかけに嫌いが好きになったり、その逆もまたしかり。

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例えば今まではお風呂嫌いだったのが、ゆっくり湯船に浸かったりなんかして喜んで入浴するようになったり。
はたまた、ただジッと我慢してされるがまま状態だった爪切りをある日を境に激しく嫌がるようになったり。
オーナーからすれば「え、なんで突然変わっちゃうの」と感じる事例をよく耳にします。
その中でもダントツで多いのが「お散歩を自ら切り上げるようになった」という声。

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実際に筆者の間もなく6歳になる相棒も、普段はお散歩に出たら最後「ボクが納得するまでは帰らないよ」とばかりにリードを引っ張り、帰宅しようとすると道端でふて寝までするコが最近自分から家に向かうことも増えてきました。
初めは「どこか具合が悪いに違いない」と慌てて身体中をチェックしたりしていたのですが、ある日はたと気づいたのです。
「そうか、もう中年だものね」と。

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自ら散歩を切り上げる時は大抵、前日にお出かけで疲れた時や湿度が高い日、暑い時など。
ミドルシニアともなるとやはり無理をしないようセルフコントロールできるようになってくるのでしょうか。
そういえば私たちだって20代の時はオールナイトで遊んだりしたけれど、40を超えるともう寝ないと無理。

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到底夜中じゅう起きてなどいられないわという風になってきますもの。
フレブルも同じように歳をとる。そしてそのスピードは、私たちよりもずっと速いのです。
変化していくことを受け入れ、ブヒに委ねる。

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愛ブヒの加齢について私たちオーナーはある程度覚悟していますよね。
でもそれは病気や体力の低下に対してであって、嗜好や行動の変化にまではなかなか意識が回らないもの。
だからこそそれらの変化を目の当たりにして戸惑うのだし、さては病気か、もしくはどこか調子が悪いのかと先回りして心配するわけです。

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が、ヒトもブヒも若い頃と同じようにはいかないもの。
私たちが大人になってもう鬼ごっこをしなくなったように、ブヒたちも体力任せに遊ぶことをやめ、時にはひとりでゆったり過ごしていたいのでしょう。
冷静に考えればフレブルたちワンコは2歳以降、人間の年齢に換算して1年で約7歳も歳をとる生き物。
去年までは必死でぬいぐるみと格闘していたくせに、すっかりおもちゃに見向きもしなくなることだって当然といえば当然なのです。

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こんな時私たちが「うちのコはもっとこうだったはず」と思い込んで無理に今までと同じ遊びを強要したり運動量を加減しなければ、それはフレブルにとってストレスや負担になってしまうかもしれません。
彼らにもその日の気分があり、ミドルシニアともなれば「今日はゴロゴロしときたいなあ」なんて体調の日も増えてきます。
そう、やる気が出ず1日中ソファーで過ごす日が私たちにもあるように。

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そんな時はブヒの気持ちを尊重し、好きに過ごさせてあげること。
このほどよい距離感や互いの意思を尊重しながら暮らすことがミドルシニア期からの付き合い方になるのです。
いつまでも子どもではないってこと。

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今までは他のワンコに吠えたりしなかった、遊びに誘われれば喜んでブヒレスに興じていたなんてフレブルも、歳を重ねると行動に変化が表れることも。
でも私たちの頭にあるのは「今まで見てきた愛ブヒ」で、「今を境に変化を続けるこれからの愛ブヒ」はまだ見たことがありませんよね。
それゆえブヒの行動や性格に変化が起これば戸惑い案じてしまうのです。

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オーナーにとってコロコロむちむちのパピーの頃の姿はとりわけ印象深いもので、常にこちらの世話を要する“犬”という存在はいわば永遠の子どものようなもの。
でも、パピーを迎えて何年かすると彼らは私たちと同年代になり、そこからあっという間に私たちを追い抜きもっと歳をとっていくのです。
ヒトとワンコはいつか必ず年齢が逆転してしまう関係ながら、なかなか子どもだという感覚が抜けない私たち。

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ちょうどミドルシニア期の差し掛かりは多くのブヒオーナーにとってその「年齢の逆転」が起こる転換期で、それゆえ彼らの心とカラダに起こる変化をどう捉えて良いのか迷う時期でもある。
でもその迷いは彼らからの「これからもっと大人になるんだよ」というサイン。
だからそれをきっかけに、今一度相棒とのライフスタイルを見直したり体のケアに力を入れるなど、オーナー側がブヒとの向き合い方を考えることが大切です。

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ライフステージに合わせた食事や生活、運動は人間にとっても重要だけれど、加齢スピードが早いワンコにとっては、それがシニア期へと続くブヒのQOLを向上させる鍵となるはず。
そのために、オーナーが変化する相棒を理解し受け止めること。
これこそがフレブルがフレブルらしく、のびのびと生きていくために必要なのではないでしょうか。
まとめ

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この年齢だからこうあるべき、という押し付けは人間界でもペット界でもNGだけれど、生き物ならば加齢による変化は必ずあるもの。
その変化を受け入れる側が変わりゆく相棒をどう受け止めるかによって、「変化」は「老化」にも「進化」にもなるのです。
変化には良いものも悪いものもあるけれど、それらを全部ひっくるめ、それがこれからの愛ブヒの新たなスタイルとなります。

Feel Hong/shutterstock
これはいわば「ボクらのやり方」のアップデート。
この変化を彼らの新・流儀として前向きに捉えることで、ちょっぴりオヤジギャグのようになってしまうけれど、愛ブヒの華麗なる加齢ライフを手助けすることができるように思うのです。
文/横田愛子
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