2021年6月18日1,971 View

【フレブルオーナー必見!】あの子とあいさつしても大丈夫?散歩中のトラブルを防ぐため「犬同士のあいさつ」を正しく理解しよう

国際的なドッグトレーナーライセンスを取得している大久保羽純さんに、愛ブヒを正しく守り、導き、固い信頼関係を築く方法を学ぶこの特集。今回は、俗に“犬同士のあいさつ”と言われる行動について。あいさつはさせるべき? させないほうがいいケースは? させるときの注意点は? などを学びます。

フレンチブルドッグ,しつけ

犬同士のあいさつ、どうしている? 

French Bulldog

Tsomka/shutterstock

 

みなさんは、愛ブヒとのお散歩中、他の犬とのあいさつはどのようにしていますか? 

 

積極的にするオーナーさんもいるでしょうし、他の犬と一定以上の距離を保ち、徹底して避けているオーナーさんもいることでしょう。

 

また、あいさつをするにしても、犬同士の可愛い遊びが見られることもあれば、和やかなクンクンタイムが一転してギャン吠えタイムになることも少なくありません。

 

犬同士のあいさつには疑問がつきもの。今回は一筋縄ではいかない“あいさつの世界”を学んでいきましょう。

 

いろんなブヒの意見を聞いてみよう

フレンチブルドッグ

hedgehog94/shutterstock

 

早速ですが、本日は“他の犬とのあいさつ”をテーマに、個性的で可愛い5頭のブヒさんたちに集まってもらいました。

 

ブヒさんたちそれぞれにあいさつのポリシーについてインタビューしてみましょう。

 

<世界はボクの友達だらけ! ミチオくん> 

ボクはあいさつを欠かさないよ! 道行く犬も人もみんな友達さ!

 

せっかく出会えたフレンドたちに近づかないなんてもったいない! HEY! HEY!って言いながらガンガン近づくよ。

 

え、相手の犬の様子はどうかって?  そんなの喜んでいるに決まっているじゃないか♪

 

ちょくちょく吠えられるけど、まあ、気にしないで楽しくいこうゼ☆ テヘペロ☆ 

 

<人も犬も、選り好みしますわよ。ピッピちゃん> 

ワタクシは誰とでもあいさつをしたいわけではありませんわ。

 

落ち着いて穏やかに匂いをかぎ合うのは嫌ではありませんから、気の合うお相手とはその後にお遊戯などもいたしますわ。

 

けれど、しつこい殿方はお断りです。

 

あまりに興奮しながら、執拗に顔やお尻につきまとってくる方のときは、オーナーさんに「ワタクシ、もう嫌よ」と目配せして、その場から立ち去ってもらいますのよ。

 

<人はいいけど犬はキライ! トシゾウくん> 

ワシは人間が好きだ。大好きだ。しかし犬は嫌いだ。大嫌いだ。

 

なんで嫌いかって? そんなことはわからんよ。キミは嫌いなものすべてに理由をつけられるのかね?

 

ワシは人間にはあいさつしたいし触られたいのだが、そこに犬がいると正直、邪魔だ。

 

多少、尻の匂いを嗅ぐくらいなら勘弁してやるが、それ以上はお断りだな。

 

「一緒に遊んであげなさい」なんてオーナーは言うが、それは無理な話だな。ワシは犬が嫌いだからな。以上だ。

 

<無言で抗議。ジェットくん> 

ぼくは、犬も人も好きじゃありません。パパとママは大好きです。家族だけで十分です。それじゃいけませんか? 

 

なのにパパやママはなぜだかぼくを他の犬と遊ばせたがるのです。

 

期待に応えようと頑張ったこともあるのですが、ダメでした。正直きついです。

 

散歩中に他の犬が近づいてきたら、避けようとしたり睨んだり、無視したりして抗議します。

 

パパやママはそれに気づくと、すぐ相手の犬との距離をとってくれます。

 

まあ…「もう少し早く離れてよ」って、思わなくはないんですけどね。

 

言いづらいのですが、うちのママ、八方美人で他人が近づいてくるのを断れないんですよ。

 

大好きなママだけど、ぼくより他人を優先するときだけは、ちょっと好きじゃないです。

 

<硬直からのガウガウ! チロルちゃん> 

私は、犬も人も苦手です。恐怖でしかありません。

 

さっきもミチオくんにガンガン近づいて来られて、冷や汗や震えが止まらず、しまいには怖くて身体が動かなくなって…。

 

でも誰も助けてくれないから、必死に叫びました。ガウガウって!

 

でも、オーナーさんは「吠えないの!」って怒るし、ミチオくんなんて「HEY! 吠えるなってマイフレンド、テヘペロ☆」とか言いながら、ガンガン来るし。

 

もう限界です。今度同じことがあったら、もう咬みつくしかないのかな…。

 

やり返されたら怖いし、できれば喧嘩はしたくないよ。

 

でも、うちのオーナーさんは、「チロルはビビリだけど、犬に近づけ続ければ慣れるでしょ」とか言ってきて…もう絶望的。

 

目配せで心が通じ合うピッピちゃんとオーナーさんの話を聞いて、うらやましくて涙が出てきました…。

 

外交的な犬になれなくてごめんなさい…。私には無理だよぉ。

 

…さて、それぞれのブヒさんの意見を聞いてみていかがでしたか? 皆さんの愛ブヒに似た子はいたでしょうか? 

 

そもそもあいさつって必要なの? 

フレンチブルドッグ

Tsomka/shutterstock

 

日本にいると、犬同士のあいさつを「させなければいけない」、「出来なければいけない」と考えている人も少なくないように感じます。

 

しかし実際は、絶対にしなければいけないようなものではありません。

 

もちろん、もし愛ブヒと気の合う友達がいたら、近づいたり、一緒に遊ぶことはとても素敵な時間となります。

 

しかし、先述のブヒたちの意見のように、ブヒそれぞれに相性のいい相手は異なります。

 

たくさんの犬友がいるブヒもいれば、人生でほんの数頭だけの親友を作るブヒもいるのです。

 

また、相性のいい相手がパッと分かるかと言うと、そういうことばかりではありません。

 

会う回数を重ねていく中で、ゆっくり仲良くなっていくこともあれば、今までは仲良くしていたのに、一度オモチャや食べ物を取り合って喧嘩をして以来、目を合わせるだけで一触即発と言うパターンもあります(人間関係も似たようなところがありますよね)。

 

初対面だとお互いのことは未知数。道端でたまたま遭遇した犬同士のあいさつは、簡単ではないのです。

 

まずは「すべての犬が交流を求めている」という先入観を捨てましょう。

 

新しいものを見つけたら匂いを嗅いで安全確認をすることは、生き残りに必要な行動です。

 

ですから、他の犬を見つけたら匂いを嗅ぎたくなる犬も多いかもしれません。

 

しかし、「匂いをかぎたい≠友好的」です。

 

積極的に他の犬に近づき匂いを嗅ぎに行ったからって、その後に友好な関係を築くとは限らないのです。

 

犬同士の挨拶には、愛ブヒへの理解と積極的介入がマスト! 

フレンチブルドッグ

Tsomka/shutterstock

 

では、犬同士のあいさつをより良いものにするためにどうすればいいのでしょうか? 

 

それは、オーナーさんがどれだけその子のことを理解して、あいさつに介入してあげるかにかかっています。

 

まず、あいさつの前には必ず相手のオーナーさんに「近づいて大丈夫ですか?」と確認しましょう。

 

もしあなたが聞かれる側の場合には、愛ブヒの傾向を考えて、近づくか断るかを考えましょう(もちろん、犬のこと以前に、オーナーさん同士が交流したいかどうかも考えてくださいね)。

 

さらに、あいさつをしている最中も要注意。

 

犬の身体が固まる、舌なめずりが増える、興奮してきた、リードを張っているなど、愛ブヒや相手の犬からストレスサインが出たら、一旦犬同士を引き離し、落ち着いたらあいさつを再開しましょう。

 

犬のストレスサインについては、過去記事「オーナーさん気づいてあげて!これが犬の「ストレスサイン」【愛ブヒの本音を知ろう】」や、「その行動、ストレスかも。フレブルのストレスサイン[5選]」で詳しく説明していますので、参考にしてみてくださいね。

 

人間同士の話に夢中にならずに、常に愛ブヒを見て、気持ちを汲み取って、積極的に犬の間に介入して愛ブヒが快適でいられるように助けることが重要です。

 

一緒に歩いて仲を深めていこう

散歩をするフレンチブルドッグ

PH888/shutterstock

 

そもそも、リードがついた状態での犬同士のあいさつは非常に難しいと言われているのをご存知でしょうか?

 

というのも、先述したとおり、犬たちはあいさつの途中でも数秒ごとに「楽しい」、「嫌だ」など、気持ちがコロコロ変わります。

 

愛ブヒが「相手の犬と離れたい」と思った瞬間に、即座にオーナーさんが距離を取れるかというと、どうしても人間のスピードでは追いつけません。

 

そのため、リードという制限のかかった中での挨拶は、まるでエレベーターの密室の中でのあいさつするようなプレッシャーが掛かってしまうのです。

 

私が海外にいたときに好きだった犬同士のあいさつのさせ方は、ノーリードOKの森で、自由に犬を歩かせながら、他のオーナーさんと一緒にゆったり散歩をすることです。

 

犬同士は自由に距離をとって、お互いの仲を深めていきます。

 

ほんの数分のあいさつだと興奮して終わってしまう犬でも、1時間近く一緒に歩いていると、同じグループとして穏やかな時間を過ごせるようになってくるのです。

 

おっと、ノーリードを推奨しているわけではありませんよ。日本ではリードの着用は義務ですから、まったく同じようなことは出来ないかもしれません。

 

しかし、リードが付いた状態でも、他のオーナーさんと犬と一緒に散歩をすることはできるのではないでしょうか?

 

道でばったり会って、はいサヨナラ…だけではなく、もう少しゆったりと同じ時間を過ごしてみると、愛ブヒの様子や友人関係もまた広がりを見せるかもしれません。

 

(何度も言いますが、犬が好きなブヒも嫌いなブヒもいますから、友人関係が広がらないといけないなんてことはありません。オーナーさん家族が大親友であれば良いのです)

 

こんなときは専門科に相談

フレンチブルドッグ

Rainer Fuhrmann/shutterstock

 

もし愛ブヒが散歩中に出会う人や犬に恐怖を感じていたり、咬んでしまったことがあったり、他の犬に興奮しすぎてお散歩が危険な場合は、少しでも早く専門家に相談しましょう。

 

そのままでは、せっかくの愛ブヒとオーナーさんの楽しい毎日が、辛いものになってしまいます。

 

ドッグトレーナーに依頼をする場合も、複数人と面談するようにしましょう。

 

そしてそのトレーナーが、犬同士の挨拶や散歩のトレーニングに関しての知識と豊富な経験を持っているか、学術的、科学的知識をもって動物福祉と動物への倫理に基づいた指導を安全に行える人材かどうか、オーナーさんが確認をするようにしましょう。

 

結論! 犬同士のあいさつで大切なことは…

フレンチブルドッグとパグ

Taisya Korchak/shutterstock

 

ブヒの数だけ、ブヒのあいさつのポリシーがあります。これが正解というものはありません。

 

いろいろな犬の個性を知るためにも、過去記事「【他の犬との挨拶】パリピ、犬みしり、ひとりが好き…あなたの愛ブヒはどのタイプ?7つの性格別『正しい挨拶のさせ方』」も参考になさってみてください。

 

パッとわかるなんて簡単なものではないのが、犬同士の相性。

 

だからこそ、他の犬との出会いの数だけある愛ブヒのリアクションを知り、データを集めて、愛ブヒへの理解を深めてください。

 

愛ブヒが不快に感じそうな相手やタイミングではあいさつを断る、避ける勇気も常に持っておきましょう。

 

他人に合わせることで愛ブヒの心を傷つけたり、愛ブヒから嫌われてしまうことになっては残念です。

 

愛ブヒが快適に感じるあいさつができるように、オーナーさんが愛ブヒをサポートし続けていきましょう。

 

PERRO株式会社 代表取締役 大久保羽純

PERRO株式会社 代表取締役 
SUNNY Dog Training Partner代表 大久保羽純

米国CCPDT認定CPDT-KAライセンス所持プロドッグトレーナー

日本とニュージーランドでトレーニングを学び、現在は東京で「犬と人の心をつなぐトレーニング」を広めている。「Happy Dog Training for LOVE & PEACE」をモットーに、しつけ方教室を始め、各種ドッグイベント開催、企業のコンサルティング、行政からの講演依頼、保護活動への協力、東京都動物愛護推進員など、日々犬と人の暮らしを楽しいものにする活動を行っている。

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