2025年7月26日596 View

フレブルの性格は5歳で変わるって本当? [特集:ミドルシニアLIFE]

ミドルシニアと呼ばれる年齢を境に、「あれ、うちの子どうしちゃったのかしら」と思うような行動をしたり、性格に変化が現れることは多々あります。かつてはエネルギッシュで俗に言うフレブルスイッチが入るやいなや走り回っていた愛ブヒが、なんだか物静かに感じたり、今まで喜んでいたドッグランに興味を失ったり。こういった心の変化を目の当たりにすると、どこか調子が悪いのかなと私たちオーナーは不安になってしまうけれど、大丈夫。これはフレブルたちの心が成長し、成熟しつつあることで起きる当たり前の変化なんですよ。

フレンチブルドッグ,ミドルシニア

誰もが経験する「愛ブヒの変化」

フレンチブルドッグ,ミドルシニア

Tienuskin/shutterstock

 

筆者の先代の愛ブヒも6歳頃から頑固さが増し、今まで他の犬たちと大はしゃぎで駆け回っていたドッグランに興味がなくなりました。

 

それまではどんな犬にもフレンドリーだった愛ブヒが、その頃から好きと苦手がはっきりと行動に現れるようになり、当時は愛ブヒに何が起きたんだろうかと悩んだ日々もあったのです。

 

こういう性格や気質の変化に戸惑うフレブルオーナーさんはとても多く、フレブルライフの編集者も何度か愛犬の性格変化について相談を受けたことがあるそう。

フレンチブルドッグ,ミドルシニア

Tienuskin/shutterstock

 

そういえば当時、筆者はお世話になっている獣医師に愛ブヒの変化について相談したことがあるのですが、その時の答えは「大人になって心が成熟してきた証です」という、非常に前向きなものでした。

 

年齢にして大体6歳から8歳頃。

 

人間だと中高年期に差しかかる年ですが、この辺りを境に体力や代謝といった体の変化だけでなく、心にも変化が現れるのです。

 

若い頃と比べ無断に興奮をしなくなったり、安心感を求める気持ちが強まり甘えん坊になったり。

 

それに、お気に入りのものや場所、決まったルーティンを変えるのを嫌がるなど、こだわりが強くなってくるのもこの年齢のあるあるなのです。

 

変化はなぜ起きるのか

フレンチブルドッグ,ミドルシニア

Aleksandra-Baranoff/shutterstock

 

どうしてこんなふうに性格が変化するのだろうと思いますが、その背景には、フレブルたちの学習や経験があります。

 

例えば若い頃は色んな音や他の犬に対して過剰に反応していたけれどその必要はないと気づいたり、オーナーさんと長年一緒に過ごすなかで遊びの時間のタイミングを察することができるようになるなど、今まで培ってきたさまざまな経験や学びにより、場面の判断ができるようになるんです。

フレンチブルドッグ,ミドルシニア

Ezzolo/Shutterstock

 

それと、選択することが上手になってくるのもひとつの要因でしょう。

 

フレブルたちも経験を重ねることで、「自分にとって何が楽しく、何がストレスになるのか」を理解するようになります。

 

今まで楽しんでいたドッグランが苦手になったのなら、友達と走り回るよりも、好きなペースでゆっくりと歩く方が今の自分にとっては楽しいことだと判断したから。

 

こうして「自分が心地よく感じる行動」を選ぶのが上手くなるのですが、これがオーナーの目線からだと急に性格が変わったり、頑固だったりワガママになったように見えてしまうのです。

フレンチブルドッグ,ミドルシニア

Loida Sanchez Real/Shutterstock

 

けれど、これらは全部立派な成長。

 

それに加え、過去の経験から自分を安心させる術が身についているので、感情のコントロールが効くようにもなります。

 

これを一言で表現するなら「大人の落ち着き」といったところでしょうか。

 

つまり、年齢と共に多くの経験や体験を重ねることで心が成熟し、自分にとって安心や心地よさを感じる行動が増えるのがミドルシニア期の性格の変化の正体なのです。

 

性格の変化は、愛おしい

フレンチブルドッグ,ミドルシニア

Ashley Reams Mistretta/Shutterstock

 

 

実際には徐々に変化しているであろう愛ブヒの性格ですが、オーナーから見ればある日から急に性格が変わったように感じることが多く、正直戸惑ってしまいますよね。

 

変化の仕方によっては、愛ブヒの老いを感じて少し切なくなることだってあるでしょう。

 

仮に私たちが60歳になった時、刺激満点のハードな弾丸旅行よりものんびりと好きな場所を巡る旅が快適だと思うように、フレブルたちも年齢に応じたライフスタイルや楽しみ方を好むようになります。

 

何事にも無理をしない。

 

一緒に穏やかな時間を過ごす。

 

こういうふうに少しずつライフスタイルを「今の」愛ブヒに合わせて整えることが大切なんです。

フレンチブルドッグ,ミドルシニア

OlgaOvcharenko/Shutterstock

 

エネルギッシュだったあの日々はもう帰ってこないのかなと悲しくなるかもしれませんが、ミドルシニア期のフレブルにとってこれは新たなステージの始まりの合図。

 

無理に今までと同じことをさせようとせず、性格の変化をオーナーさんが受け止めることは、ミドルシニア年齢以降のフレブルが幸せに暮らすためのコツのようなもの。

 

それに、一緒に穏やかな時間を過ごすことで、私たちとフレブルの絆はより深まります。

 

走り回るよりも寄り添う時間が増えることで、いっそう愛情や信頼が増し、成犬期とはまた違う魅力に気づくはず。

 

フレブルの多くはシニアに向かって歩き始める中で性格が変わってくるものですが、この変化は彼らの心が成長し続けている証なんですよ。

 

おわりに

フレンチブルドッグ,ミドルシニア

Hryshchyshen-Serhii/shutterstock

 

時々「落ち着き」はママのお腹の中に置いてきました〜、みたいな一生ヤンチャなフレブルもいるけれど、多くの子は年齢に応じた落ち着きを身に付け、性格が変わってきます。

 

それが顕著になるのがミドルシニア期。

 

愛ブヒの変化を目の当たりにしたら、戸惑うことなく「心の成熟」を褒めてあげてくださいね。

 

 

文/横田愛子

 

 

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