【肥満細胞腫】発生率の高い皮膚腫瘍 「できもの」を見つけたら、すぐに病院で検査を
愛しい愛ブヒの皮膚に、何かポツッと「できもの」がある。そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。犬は、非常に「できもの」出来やすいのです。皮膚感染症の一過性の湿疹(ニキビのようなもの)のこともあれば、放っておいても小さくなるような良性の腫瘍の場合、当然悪性の腫瘍ができることもあります。
今回は皮膚腫瘍の中でとっても発生率の高い「肥満細胞腫(ひまんさいぼうしゅ)」についてお話しします。

mala_koza/shutterstock
症状
・体を撫でると指先にポツっと触るものがある
・明らかに「できもの」がある
原因

Grisha Bruev/shutterstock
体表にできる「できもの」は、年齢や見た目、もしくはその周囲の皮膚状態からそれが何であるのかを推測できることもあります。しかし、それはあくまで「推測」。犬の体表面にできる皮膚腫瘍の中で最も発生率が高いとされるのが「肥満細胞腫」です。
肥満細胞腫はその「できもの」の見た目がとってもバライエティに富んでいます。つるんとした外観のものもあれば、毛がはえているもの、一つだけできるものもあれば、複数個できるもの、柔らかいものあれば、硬いものも。外観上、すべての腫瘍に似ているのです。
そのため、見た目で「肥満細胞腫っぽい」とも「肥満細胞腫ではなさそう」とも言いにくい腫瘍なのです。

Oyls/shutterstock
そして、肥満細胞腫は悪性度の高いものから低いものまで様々です。何年もかけて緩やかに成長するものあれば、一気に大きくなりリンパ節に転移するものもあります。リンパ節に転移した肥満細胞腫は、肝臓や脾臓に病巣を作り、全身に広がります。
肥満細胞腫は、組織学的に悪性度を判定することができるのですが、フレンチブルドッグを含めたブルドッグ由来の犬種は、他の犬種と比較すると悪性度が低いものであることの場合が多いです。
肥満細胞腫になりやすい犬種

Liliya Kulianionak/shutterstock
好発犬種はフレンチブルドッグ、ボストン、ボクサーなどのブルドッグ由来犬種、ゴールデンレトリーバー。
一般的にはシニア犬で発生しますが、6ヶ月齢の子犬でも発生することはあります。
診断

Tyler Olson/shutterstock
肥満細胞腫は一般的に針生検で診断可能です。とても特徴的な細胞なのです。
針生検は特に麻酔も必要なく、一瞬チクっとはするかもしれませんが、一瞬で検査可能です。中には判断が難しく、鎮静下で組織を一部生検する必要があることもあります。
いずれにしても、肥満細胞腫は怖い腫瘍であることは間違いありませんので、見守るのではなく、積極的に診断することをおすすめします。
治療
外科的に切除することが一般的です。悪性度にもよりますが、放射線や抗がん治療が必要となる場合もあります。
予防
犬たちは皮膚表面が毛で覆われているため、できものを見つけにくいのも事実。
常に愛ブヒの体をさわり、何かできていれば、かかりつけの病院で受診されてくださいね。
治療費
(再)診察料;1,000〜2,000円
針生検;5,000〜
麻酔下にて切除手術 ;20,000〜
※症状や病院によって相場は異なります。あくまでも参考金額です。

獣医師:堀江志麻先生
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