2017年2月7日32,049 View

【繊維反応性腸症】主な症状は、下痢・軟便がつづくこと〜サプリメントやおからで改善する場合も〜

愛犬が下痢や軟便をした時、それが急性なのか慢性なのかはとても重要です。急性下痢の8割は自然に治ってしまう事があります。ライフスタイル、フード、おやつ、サプリメントの見直しで薬を色々と使用しなくて治るものもありますが、数週間から数ヶ月続く下痢は、寄生虫感染や病原性細菌感染、内臓の疾患、アレルギー、免疫性疾患、腸内の腫瘍などなど本当にたくさんの疾患を考えなくてはいけません。

そして、フレンチブルドッグの場合は、他の犬種と違い、腸にタンパクが漏れ出てしまう蛋白漏出性腸炎や、アレルギー性腸炎などが多い一方で、単純な「繊維反応性腸症」という疾患も多いのです。

今回は、「繊維反応性腸症」についてお話をしましょう。

フレンチブルドッグ病気

Antic Milos/shutterstock

病気のサイン

いつも軟便、いつも下痢

 

原因

「繊維反応性腸症」は、フードに繊維を過剰に足してあげないと腸の中で便を固める事が出来ない疾患です。フレンチブルドッグに多く、もちろん他の犬種でも見られます。

 

これを見逃してしまうと、下痢が治らず、そのせいでフードの栄養分を吸収する事ができなくなります。さらに、下痢のせいで血中のタンパク質の値が下がり、血液検査で「低タンパク血症」と診断することに。結果、ステロイドの投与…と悪循環になることもあるのです。

 

免疫介在性の腸炎が多いのも確かなのですが、まずは単純にフードに繊維を足してみることが肝心です。それでは、具体的な治療法をご説明しましょう。

 

治療法

まずは今のフードに繊維を足してみます。繊維には可溶性繊維と非可溶性繊維があり、どちらも体にとって大変重要です。腸の蠕動運動を刺激したり、便の排泄をスムーズに行ったり、悪玉菌の生成を抑えたり、善玉菌の生成を促してくれます。

 

「w/d」といった療法食にも繊維がたくさん含まれているので下痢が止まりやすいのですが、w/dは下痢を止める作用が強いので、繊維反応性腸症なのか、それとも別の病気なのかわからなくなってしまいます。

 

療法食は、今はネットで誰でも簡単に手に入りますが、療法食というものは一般の健康体が食べるフードとは異なり、疾患ごとに特別に作られたものなので、極端に栄養素が制限されていたり増やしてある場合もあります。必ずかかりつけの獣医師と相談しながら使ってくださいね。

 

おすすめは『メタムシル』

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そこで使用するのが、『メタムシル』。これは人用の海外サプリメントなのですが、成分は「100%ナチュラルのオオバコ」から、高品質の繊維が高い割合でブレンドされているものです。

 

これを、今まで食べていたフードにふりかけて使用します。メタムシルを足すとウンチが固まります。適量よりも減らしていくと軟便から下痢になります。

 

あげる量が重要になってきますので使用する際は必ずかかりつけの獣医師に相談してくださいね!好きなフード、なんでも食べてOKですよ。

 

ワンポイントアドバイス

フレンチブルドッグ病気

獣医師:堀江志麻先生

「おから」でも、メタムシルと同じような効果が得られる子もいます。スーパーなどで簡単に手に入りますので、試してみてくださいね。もちろん、容量はかかりつけ医に相談してください。

 

※メタムシルの使い方については、こちらの記事をご確認ください。

「メタムシル」の使い方(繊維反応性腸症)

 

予防

とにかく軟便や下痢は犬も飼い主さまも辛いもの。まずは病院で受診してみてくださいね!

 

お腹の健康は体が健康であるための必須項目です。もし愛ブヒのウンチの状態で気になる症状がある場合には、必ず病院へ行くようにしましょう。

 

治療費

(再)診察料:1,000〜2,000円

血液検査:6,000〜

便検査:1,000〜

 

※症状や病院によって相場は異なります。あくまでも参考金額です。

フレンチブルドッグ病気

獣医師:堀江志麻先生

 

「メタムシル」の使い方(繊維反応性腸症)

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