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Irina Kozorog/shutterstock
フレンチブルドッグやパグ、シーズーなどの短頭種の子たちは、骨格上オーラルケアーは特に重要です。
自宅でできるオーラルケアーをご紹介しましょう。
フレンチブルドッグは重度の歯周病になりやすい
通常鼻の長い犬種では、どの歯も一列にキレイに並びますが、短頭種の子たちは鼻をぎゅっと縮めてしまったため、アゴに歯が入りきらないのです。入りきらない歯は、横を向いたり、2列になったりして生えます。歯が入り組んでいるため、その隙間に歯垢歯石が付着し重度の歯周病となることがあるのです。短頭種の場合、こういった歯がある場合は若いうちに早期に抜いてあげることも時に有効となります。また、シートでは届かない場所であるため、ブラッシングが必ず必要です。
オーラルケアー方法:歯みがきが「好き」な子の場合
1:体を撫でてスキンシップをとります

2:頭が手前にくるように、仰向けで寝かせます

3:唇をめくり、全ての歯をチェックします

4:歯みがきシートを指に巻いて、1本ずつ丁寧に磨きます

※注意!! 歯みがきシートを指にぐるぐる巻きにするのはNG。
これは口の中いっぱいにタオルを詰め込まれているのと同じです!
◯ 良い例

× 悪い例

5:歯ブラシを使って歯周ポケット(歯と歯茎の間)のゴミをかき出すように磨きます

6:ワンタフトブラシを使って、5では取りきれなかった細かい歯の溝や、歯周ポケットのゴミをかき出します

7:仕上げに、人差し指に1cm程度の歯みがきペーストをとり、歯茎を中心に塗っていきます。これで歯みがきは終了!

8:磨き終わったら磨き残しがないかチェックをして、たっぷり褒めてあげましょう!

Model:みりん
オーラルケアー方法:歯みがきが「嫌い」な子の場合
1:リードをつけて、主従関係を示します

2:逃げ回らないよう、部屋の角へ行き歯のチェックをします

3:人差し指を使って、歯茎を中心に歯みがきペーストを塗っていきます

大好きなフレーバーのペーストを最初に塗ってあげる方が、いきなりシートやブラシを使うよりも受け入れてくれますよ!
4:歯みがきシートを指に巻いて1本ずつ丁寧に磨きます
5:歯ブラシを指で隠すようにして、歯周ポケットを磨いていきます

歯ブラシを見るだけで興奮してしまう子がいるので、見えないように隠してあげるのがポイントです
6:磨き終わったら、たっぷり褒めてあげましょう!

Model:ぶり
ワンポイントアドバイス〜ご褒美は歯磨きの「最中」にあげよう〜

獣医師:堀江志麻先生
ご褒美のトリーツはどんなタイミングであげていますか?歯磨きが全部終わって、犬たちを解放したあとにあげている方も多いのではないでしょうか。「えらかったねー!おりこうだったねー!」って。すると犬たちは、歯磨き中に「早く歯磨きおわらないかなぁー、歯磨き後のトリーツがほしいなぁー」と思ってしまいます。
ご褒美は、歯磨きの最中にあたえるようにしましょう。歯磨きをしているときにしっかり褒めてあげたり、仰向けでも小さなトリーツを舐めさせてあげて、たっぷり褒めてから解放するようにします。そのあとは、とくに触ったり褒めたりしないこと。すると、「歯磨きってたのしいぁ、歯磨きってうれしいなぁ、あの時間よかったなぁ」と思い、また歯磨きを喜んでさせてくれるようになります。
歯磨きが終わったあとにうれしい事がある、ではなく「歯磨きの最中がうれしい!あの時間がうれしい!」そんな風に犬たちに思ってもらえるようにしましょうね。ご褒美のトリーツのタイミング、褒めるタイミングってとっても大事なんですよ。
リラックスしてからはじめましょう
そもそも犬たちは、歯磨きってそんなに好きではありません。「歯磨きってわるくないな、歯磨きの時間ってたのしいかも!」そんな風に思わせることが大事なんです。毎日のこと、無理やりやってもなかなか続きません。犬たちのお口の健康を守るためにも、まずは私たち飼い主が落ち着いて♪深呼吸してリラックスして始めましょう。
もし、なかなか上手に磨けない場合には、数年に一度麻酔下でしっかりとケアーするのも有効です。







