目次
「うちの子は薬用シャンプーが手放せない!」
「うちの子は皮膚が弱くてアレルギーだ!」
そんな言葉をよく耳にします。確かに、フレンチブルドッグで皮膚炎に悩んでいる飼い主さまは多いように感じます。
しかし、「フレンチブルドッグだから仕方がない」と思っていらっしゃいませんか?
そもそも、皮膚炎が起きて、薬用シャンプーを使用したり、抗生剤、消炎剤を使用するのは対症療法。
なぜそうなったのか? を考えると、フレンチブルドッグには適切な日々のケアーがあり、それによって、皮膚炎を予防してあげることができるのです。
皮膚炎が起こるのは、バリア機能が破綻しているから
対症療法として行われる薬浴、抗生剤は確かに効果がありますよね!
ということは、皮膚表面に細菌やマラセチアがいるということ。
そして、それらが悪さをしているということ。
そのため、細菌やマラセチアに効果のある薬用シャンプーや抗生剤が効くのです。
でも、ちょっと考えてみましょう…
私たちがお風呂に入っても水ぶくれにならない理由、私たちが地面の土を触っても感染が起きない理由。
それは、ウイルスをも通さないバリアが皮膚にあるからです。
何層構造にもなっており、外部の細菌、ウイルス、ホコリなどあらゆる異物が体に侵入しないようにできています。
しかし、指にささくれができているところや、転んで怪我をしたところは膿んだり、腫れたりすることがありますよね。
つまり、なんらかの原因でバリア機能が破綻してしまうと、そこから異物が侵入しそれを排除しようと炎症が起きたり、もしくは細菌感染が起きたりするのです。
フレンチブルドッグは皮膚のバリア機能が弱い
フレンチブルドッグのように、毛が短くて硬い犬種は毛穴が大きいことがわかっています。毛穴も当然皮膚のつづき。
足で掻いたり、もしくは毛が抜けた時に、一瞬その部分はバリアがない状態「バリアレス」になってしまいます。
こういった箇所から「毛包炎」が始まり、全体に皮膚炎が広がるケースもあります。
もともと人の皮膚と比較すると、とっても薄い皮膚を持つ犬たち。
さらにフレンチブルドッグは皮膚のバリア機能が弱く、容易に外の刺激を受けてしまいます。
もちろんアトピーと診断されている子たちは、当然このバリア機能がとても低下しています。
感染症の原因は、皮膚に付着した異物
悪さをしている細菌やバクテリア、皮膚表面に付いた異物(ホコリ、花粉など)をしっかりと取り除き、そして、バリアレスの皮膚を守るためにしっかりとコーティングをしてあげることが大切です。
では、もともと犬の皮膚にはどんな汚れが付いているのでしょうか?
犬の皮膚表面には常に分泌される皮脂という“あぶら”が存在します。
もちろん、本来は皮膚を守るための皮脂ですが、この皮脂に周辺環境のほこりや汚れ、アレルゲン物質などがくっつき、固い固形油脂成分となります。
そこに雑菌が繁殖し、アトピーや種々の感染症の原因、かゆみの原因となります。
また、皮脂は、24時間もすれば、酸化して過酸化脂質となり、それ自体が刺激性の異物となります。
フレンチブルドッグは他の犬種と比較しても皮脂の分泌が多く、また、皮膚のバリア機能が低下している子たちが多いこともあり、他の犬種と比較すると皮膚トラブルが多いのです。
構造上、フレンチブルドッグは、皮膚のシワも多いので、「口の周り」や「お尻の周り」「内股」など皮膚同士がこすれ合う事による炎症が持続的に起きてその場所に微生物が発生します。
具体的にどうすればいいの?
さて、犬の皮膚には、固い固形油脂成分となっているワックス状の汚れが付着していることがわかりました。
私たちが、手に油をべったりぬり、それをお水で流したとしても、油は全く落ちないですよね?
犬の皮膚をキレイにするためには、この固形油脂成分を落とすことを目的に作られたシャンプーを使用する必要があります。
そして、汚れが取り除かれた犬の皮膚表面に、さらに種々の保湿成分からなる保湿剤を使用し、バリアレスとなっている皮膚表面全体をコーティングし、外部の刺激から皮膚を守る必要があるのです。
おすすめは、N’s driveブランドのスキンケア製品
そこでオススメするのは、N’s driveブランドのスキンケア製品です。
特に評価している点として
・スキンケアの原理原則・皮膚科学に基づいて作成されていること。
・犬の皮膚表面に付着した固形油脂を除去するために作成されたシャンプーであること。
・全成分が表示されていること。
・植物・食品由来の天然成分であること。
・刺激や毒性を排除し、長期的に安心して使用できること。
・数ある保湿成分の中から保湿効果の高い優れた成分や、損傷を受けた皮膚に必要とされる成分が選択されていること。
スキンケア方法
使い方は、女性のメイククレンジングと同じです。
1:オイルで油脂を落とす(製品:スキンクリーニングオイル)
まず、クレンジングオイルを使って皮表面の固形油脂を浮き上がらせます。
フレブルの臭いが出やすい部分、顎下、お耳、目の下、肉球の間、お尻周辺、内股、脇の下などは特に丁寧にクレンジングしてください。
-
スキンクリーニングオイル
全身オイリー傾向の場合、また足の指の間や脇など特別オイリーな箇所に原液を重点的になじませて、サラサラとした感触を目安に洗い流します。
皮脂との高い親和性により、過度な刺激を与えることなく特有の汚れを落としやすくします。
2:シャンプーで洗浄(製品:スキンシャンプー)
浮き上がった油脂をシャンプーでキレイに洗浄します。
-
スキンシャンプー
全身をしっかりぬらし、適量を手に取り泡立てながら優しく地肌をマッサージするように洗ってください。※低刺激性のため泡立ちは弱めです。すすぎは十分に行ってください。
商品重量:372 g
梱包サイズ:17.5 x 5.5 x 5.5 cm
商品の形状:液状
サイズ:300ml
3:保湿剤でコーティング(製品:スキンバリア)
最後に、保湿性の高い保湿剤を皮膚全体に塗布して完了です。N’s driveの保湿剤は、すすぐ必要はありません。
-
スキンバリア
シャンプー後水気をきり、2倍~3倍に薄めたものを皮膚全体にかけてしっかり馴染ませてください。※洗い流す必要はありません。※シルキーな被毛の犬種の場合は5倍希釈まで使用可能です。スキンバリア後はタオルドライをして仕上げてください。
商品重量:358 g
梱包サイズ:17.5 x 5.5 x 5.5 cm
商品の形状:液状
サイズ:300ml
4:プラスα(製品:スポットバリア)
ちょっとおなかの皮膚を見てみてください。おなかの皮膚は毛も薄く、特に乾燥しやすい部分。乾燥して皮膚がシワシワになっていたり、乾燥してフケのような痂皮が出ている子もいるかもしれません。
そんな時は、部分用の保湿剤もオススメ!
※N’s drive製品には、特に大きなトラブルがない子用の 「N’s drive home」シリーズと、「皮膚炎がひどい!」子のためにさらに刺激を低くした製品「N’s drive」シリーズがあります(無香料)。 どちらの製品が我が子に良いか、ぜひ病院で相談されてくださいね。
ワンポイントアドバイス
ベタつきが少ない子は、クレンジングオイルはしなくても大丈夫ですが、月に1回もしくは2ヶ月に1回はオイルを使って毛穴の奥から汚れを取り除き皮膚を清潔に保つのもオススメです。
シャンプーは、特に皮膚トラブルがない場合には2週間に1回で十分に保湿効果が持続します。
バリアレスになった状態の皮膚に薬用シャンプーを何度も使用することは薬剤を体の中に取り込むことになりますし、どうしても薬用シャンプーの乱用により皮膚表面をさらに痛めてしまうことになります。
ですので、細菌やマラセチアを殺菌するというよりは、細菌やマラセチアの「餌」となる皮脂汚れを確実に除去し、細菌やマラセチアが皮膚内部に入り込まないように保湿剤でコーティングするという概念をぜひ皆さまにご提案いたします。
最後に・・・
臭いがする!=細菌の感染や皮膚の炎症があることを示しています。
もしシャンプー後でも、すぐに臭いが出てくる場合、その洗浄はしっかりできていない可能性があります。しっかり清潔に保たれた皮膚は臭いがありません。
ただ、すでに、湿疹がひどい、痒みがひどいと言った皮膚には、スキンケアだけではなかなか治りません。
適切な抗生物質などを使用して感染を治療し、合わせてスキンケアをする必要があります。まずは、かかりつけの病院に相談されてみてくださいね。