2016年12月16日24,035 View

【脳腫瘍】早期発見が重要!病気のサインや症状を知っておこう

フレンチブルドッグをはじめとした高齢の短頭種に好発する脳腫瘍。脳腫瘍は、髄膜腫や神経膠腫、星状細胞腫などいくつか種類がありますが、これを確定診断するには組織検査が必要となるため、犬では人間ほど脳腫瘍の分類までは行われません。しかし、今はMRIなどの画像検査が可能となり、それぞれの脳腫瘍はある程度画像上の場所や見え方により脳腫瘍の種類を推測することができます。また、犬の脳腫瘍は脳幹や小脳よりも大脳に発生することが多いのが特徴です。

今回は、犬の脳腫瘍についてお話ししましょう。

脳腫瘍

rebeccaashworth/shutterstock

病気のサイン

性格の変化、運動機能の異常、痙攣発作

脳腫瘍の症状(首をかたむけて歩く)を確認する

 

症状

旋回運動、運動失調、斜頸(首が傾くこと)、嗜眠(意識障害)、強制歩行、行動の変化、失明、徘徊など。

その他、「急に怒りやすくなった」などの性格も変化なども脳腫瘍が原因の場合もあります。人では「頭痛」を感じることが多いようで、もしかしたら犬たちにも何らかの「痛み」があり、攻撃性に出るのかもしれませんね。

また、頻繁に「嘔吐する」なども脳が原因のこともあります。

 

原因

「遺伝子の変異」であることはわかっていますが、それ以上のことはわかっていません。ただ、フレンチブルドッグをはじめとした短頭種に好発することから遺伝的要因はあると思われます。

人ではタンパク質の取りすぎや、高脂肪食が原因とも言われているようですが、犬ではわかっていないのが現状です。

 

治療法

一般的にステロイドや抗痙攣薬を使用しますが、これらの治療は、根本の治療ではありません。神経症状をおさえることにより動物のQOLをあげる治療です。

ときに、抗ガン治療(化学療法)や腫瘍の範囲によっては外科手術が適応となることもありますし、放射線療法が期待できることもあります。

 

予防

脳腫瘍は、早期発見だからこそ、できることたくさんあります。

何か様子がおかしい!と感じたらすぐに病院で受診してください。

 

治療費

・(再)診察料:1,000-2,000円

・全身麻酔:15,000-

・MRI検査:50,000-

・抗がん剤やその他の薬剤投与:病院により

※症状や病院によって相場は異なります。あくまでも参考金額です。

 

しま先生

獣医師:堀江志麻先生

 

▼こちらの記事もご参照ください。

【取材】9歳で脳腫瘍を発症し「4年7ヶ月間」生存。フレンチブルドッグ・桃太郎の奇跡と軌跡

 

▼闘病生活『全記録』はこちら。

【全記録】9歳で脳腫瘍発覚から「4年7ヶ月間」生存したフレンチブルドッグ・桃太郎

 

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