【熱中症】フレブルの命を瞬時にうばう! 病気のサイン、対策、応急処置を知っておこう
「熱中症」は、短頭種のフレンチブルドッグが最も気をつけなければならない病気のひとつ。フレンチブルドッグにとって暑さは大敵。熱中症にかかると、一瞬にして命をうばわれてしまいます。夏場だけ気をつければいいというわけでなく、5月くらいから対策をはじめるのがベター。
熱中症のサインや、対策、応急処置などをご紹介しましょう。

Cookie-Studio/shutterstock
病気のサイン
ガーガー呼吸があらくなっている、よだれが多い、ぐったりしている、舌や歯ぐきが青くなる(チアノーゼといい、危険度が極めて高い状態)
症状
熱中症の症状は、呼吸があらくなることからはじまります。フレンチブルドッグは、他の犬種にくらべ症状が急激に悪化するので、十分に注意してください。
症状レベル1:呼吸音が「ハァハァ」→「ガーガー」に変化
この時点で散歩やドッグランを中断し、日陰に移動してください。水を飲ませるなど、呼吸が落ちつくまで休ませるようにしましょう。
症状レベル2:元気がなくなる
危険度が高い状態です。すぐに涼しい場所へ移動し、水で濡らしたタオルで全身を包んだり、ワキや首を保冷剤で冷やすようにしましょう。
症状レベル3:舌や歯ぐきが青くなる(チアノーゼ)
舌や歯ぐきが青くなっている場合(チアノーゼ)は、極めて危険です。命にかかわるので体を冷やしたらすぐに病院へ連れていってください。
フレンチブルドッグの熱中症は、他の犬種にくらべ、猛スピードで症状が悪化していきます。様子見をしていると一瞬にして命を落としてしまうので、少しでも症状があらわれたら飼い主さん自身が応急処置をして、病院へ行きましょう。
原因と対策
熱中症は、気温の高い場所、過度な運動などにより発症します。犬はもともと汗腺がなく汗をかかないので、ハァハァと荒い呼吸をすることで体温を下げようとします。しかしこれは、人間にとって炎天下で小さなうちわを使ってあおぐレベル。ほとんど効果はありません。夏場のお散歩や室温管理など、徹底するようにしましょうね。また、気温が高いだけでなく「多湿」の場合も注意が必要です。お散歩前は、気温だけでなく湿度もチェックしてから行くように心がけましょう。
治療
熱中症の場合、飼い主さんによる応急処置が最も重要となります(後で詳しく解説!)。病院では、犬の体温を下げる処置をしたあと、ショック状態を防ぐために投薬などがほどこされます。症状が重度の場合、いくら獣医師さんでも限界があることを充分に承知しておいてください。愛犬の命は、飼い主さんがにぎっているのです。
予防(対策)
熱中症の予防は、飼い主さんの手でほぼ確実に予防できるといっていいでしょう。
夏場はお散歩をひかえよう!行くなら早朝か夜に5〜10分程度
フレンチブルドッグの場合、夏場はお散歩へ行かない飼い主さんも多いです。ストレスが溜まっている場合は、気温が低い早朝か夜に5分〜10分程度、ゆっくりなペースで歩くようにしましょう。このとき、水分補給はこま目に行うようにしてください。
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薄手の白いシャツを着せるのも有効的
太陽が出ているときのお散歩はNGですが、それでもどうしても外出する必要がある場合、薄手の白いシャツを一枚着せるのも有効です。私たちも、夏に直射日光が当たるよりも、日傘や1枚シャツを羽織ると少し涼しく感じますよね。特に毛色が濃い子はぜひ1枚シャツを着てお出かけしましょう!シャツを濡らして着せるのも効果的です。
夏だけでなく冬も危険
クリスマスやお正月、お友達をよんで自宅でパーティーなんて方もいらっしゃるかもしれません。お家の中は暖房をつけ、たくさんの人たちで賑わっていると、知らず知らずにお部屋の温度は上昇!せっかく楽しんでいたパーティー、気づいたら愛ブヒがぐったり…なんてことも。愛ブヒの呼吸状態は、1年を通して気にしてあげてくださいね。
自宅では冷房を24時間つけっぱなしがマスト
熱中症は、室内にいればならないわけではありません。自宅の室温管理も重要です。冷房は24時間つけっぱなしがマスト。室温設定は、ご自宅の広さに応じて対応するようにしてください。
車に乗るときは、事前に車内を冷やしておく
車に乗るときは、先に車内を冷やしてから乗せるようにしましょう。車の中で置き去りにするのは絶対にNG。夏場の車内は40度以上になります。5分〜10分で死亡するケースもありますので、短時間でも絶対に留守番をさせてはいけません。
たとえばワクチンなどで病院に行く際、車内が熱いまま車に乗せ、エアコンが効いてくるまでの10分間に熱中症でぐったりすることもあります。
出かけるときは、タオルや保冷剤を持つように
もしも熱中症の症状があらわれたときのために、タオルや保冷剤を用意しておくと応急処置が可能になります。タオルを濡らして全身をくるんだり、ワキや首元、内股を保冷剤で冷やすと効果的です。
このように、熱中症は飼い主さんの手で予防できるのです。「やりすぎくらいかな」がちょうどいいので、充分に注意するようにしましょう。また、愛ブヒのちょっとした変化に気づいてあげることも重要です。
熱中症の応急処置
愛ブヒが熱中症になった場合の応急処置方法をご紹介しましょう。
外の場合
お散歩中やドッグランで熱中症の症状があらわれた場合は、すぐに日陰に移動してください。水をひたしたタオルで全身を巻き、保冷剤でワキや首、内股を冷やして体温を下げます。体温がかなり上昇している場合は、全身に水をかけてあげましょう。夏場のお散歩には、タオル・保冷剤・いつもより多めに水を用意しておきましょう。
室内の場合
室内で熱中症の症状があらわれた場合は、可能な限り冷房の温度を下げるようにしてください。また、外同様、ぬらしたタオルで全身をまく、保冷剤でワキや首、内股を冷やしてあげましょう。30分以上経っても改善が見られない場合は、最終手段として水風呂に入れます。
応急処置をしても症状が緩和しない、ぐったりする、嘔吐や下痢になる、オレンジ色の尿をするなどの場合はとても危険な状態です。緊急を要しますので、すぐに病院へ連れていきましょう。

獣医師:堀江志麻先生
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