【軟口蓋過長症】ガーガーは可愛いけれど、とっても苦しい状態!
軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)は、フレンチブルドッグがかかりやすい病気のひとつ。フレンチブルドッグは、生まれつきノドの奥にある軟口蓋が長く分厚くなっているため、空気の通り道がせまくなっているのです。
大きな口をあけてガーガーするのは、フレンチブルドッグの可愛さでもありますが、本犬にとってはとても苦しい状態だということを覚えておいてください。
軟口蓋過長症について、くわしくご紹介しましょう。
病気のサイン
よくイビキをかく(一定のリズムで大きな音)、少しの運動でガーガーする、食事をのどに詰まらせる、食事をうまく飲み込めず吐きだしてしまう
症状
フレンチブルドッグはよくイビキをかく犬種ですが、一定のリズムで大きなイビキをかく子は軟口蓋過長症の可能性があります。この病気は、ノドの奥にある軟口蓋が長く・分厚くなっているため空気の通り道にフタをしているようなもの。そのため、食事をのどにつまらせたり、うまく飲み込めずに吐きだしてしまうことがあります。ごはんを食べているときに、大きな口を開けて「ガァッ」と吐き出すような症状(吐き戻し)がある場合は、軟口蓋過長症を疑いましょう。また、この病気は空気の通り道がせまくなっているので、常に呼吸が苦しい状態です。少しの運動で息があがりやすく、熱中症にもかかりやすいので注意が必要です。
原因
先天性である場合がほとんどです。飼い主さんの判断だけが頼りなので、先述の症状がないかどうか、改めて愛ブヒをチェックしてあげてください。
また、子犬の頃はそこまで軟口蓋が過長していない子も、呼吸時に常に負担がかかると成長とともにどんどん太く長くなってしまいます。
太っている子も同じく呼吸に負担がかかりやすいので、症状が悪化してしまうことも。太らせないよう心がけるようにしましょうね。
治療
手術治療が一般的です。全身麻酔をし、レーザーなどを使ってノドの奥にある軟口蓋を切除します。短頭種は、他の犬種にくらべて全身麻酔のリスクが高いといわれています。また、高齢になればなるほどリスクが高まります。ご家族や先生とよく相談した上で手術をするかどうか判断するようにしましょう。
避妊・去勢手術を同時にやる子が多い!?
フレンチブルドッグの場合、少しでも全身麻酔の回数を減らすため、避妊・去勢手術と同時におこなう方も多いようです。その際に、鼻の穴を広げる鼻腔狭窄症の手術もいっしょに行うケースもあります。
ただし、程度によっては避妊手術などとは別に行ったほうが、体への負担が少ないケースもありますので病院で相談されてみてくださいね。
「鼻腔狭窄」と「軟口蓋過長」を若いうちに外科的に整復した場合の改善率は96%と高い治療効果が得られるのに対し、より高齢で切除を行った犬は69%と低い改善率となります。
予防
軟口蓋過長症は先天性であることがほとんどなので、病気そのものを予防することはできません。基本的には、手術をして治療します。手術には全身麻酔が必要。先述のように、フレンチブルドッグを含めた短頭種は他の犬種にくらべて全身麻酔のリスクが高いといわれています。愛ブヒの状態や年齢などをよく考慮した上で、信頼できる先生と話し合って決めるようにしましょう。
もし手術をされない場合は、過度な運動はさせない・熱中症にならないよう暑さには充分気をつけるなど徹底した管理をするようにしましょう。
また、ごはんの吐き戻しを減らすために、フードテーブルを使うフレブルの飼い主さんも多いようです。
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治療費
全身麻酔をして、軟口蓋を切除する手術が一般的です。
・(再)診察料 1,000〜2,000円
・全身麻酔 15,000円〜
・手術費用 30,000円〜10,0000円
※症状や病院によって相場は異なります。あくまでも参考金額です。
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