フレンチブルドッグの毛(被毛)が抜ける、かゆみがある
毛が短いフレンチブルドッグでも、換毛期にはたっぷり毛が抜けます。でも、それ以外で異常な抜け毛があったり、体の一部の毛がごっそりと抜けている場合は注意が必要。
抜け毛から考えられる病気をご紹介しましょう。
目次

Patryk Kosmider/shutterstock
フレンチブルドッグの皮膚について知っておいてほしいこと
一般的に顔や体のどの部位でかゆみや脱毛が出るかである程度診断できる、と言われていますが、実際には皮膚って複雑!そう簡単にかゆみや脱毛の部位で病気を判定することは難しいです。
でも、知っておいて欲しいこと。それは、フレンチブルドッグは皮膚のバリア機能がとっても弱く、さまざまな原因で皮膚トラブルが起きると、すぐに、「皮膚細菌感染症」を併発するということ。
そして、その皮膚細菌感染症はかゆみを伴い、犬たちが体を掻くことで、皮膚表面に傷ができ、さらに悪化してしまいます。そんなことを頭に入れながら、症状の参考にしてみてくださいね。
ブツブツができる、背中の毛が虫食いのように脱毛・・・膿皮症
皮膚にはもともと常在菌と言われる菌が存在します。しかし、その常在菌が何らかの原因で異常増殖した状態が膿皮症。フレンチブルドッグのように、皮脂が多く、また毛穴も大きい犬種は、その皮脂よごれが細菌の餌となり毛穴に沿って感染を起こします。見た目に、ブツブツができたり、背中の毛が虫食いのように脱毛したり、もしくは痒くて体をこすりつけているかもしれません。
見た目が真っ赤、かゆみが強い・・・マラセチア性皮膚炎
マラセチアは酵母様真菌というカビの一種ではあるのですが、通常少量は犬にいます。しかし、皮脂よごれが蓄積した皮膚や、もしくはバリア機能の弱い皮膚では異常増殖してしまうことがあります。一般的にマラセチア性皮膚炎は、顎下や耳の中、四肢パッド間など、湿った部位で繁殖することが多く、見た目に真っ赤で、かゆみも強いのが特徴です。
頭や顔、目周り、四肢に炎症や脱毛がある・・・ニキビダニ
毛穴の奥にひそむニキビダニ。

Morphart Creation/shutterstock
見た目はちょっと気持ち悪いですよね。でも、もともと皮膚に常在する寄生虫なんです。そのニキビダニが異常増殖することにより皮膚トラブルが生じます。異常増殖する背景には、免疫の低下、内分泌疾患(甲状腺機能低下症、クッシング症候群など)、糖尿病や腎疾患などの全身性疾患、加齢に伴う皮膚機能の低下など様々な要因があります。頭や顔、目周り、四肢に好発し、炎症や脱毛が起こります。
かゆみがある、脱毛している・・・アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎はステロイドに非常によく反応し、かゆみが治まる傾向があります。また、3歳以下で発症することが多く、悪化すると治りが非常に悪くなります。アトピー性皮膚炎には、「薬物療法」「要因・悪化因子への対策」「スキンケア」の3本柱が治療の主体となります。アトピー性皮膚炎はかゆみや脱毛を伴い、長期に渡ると飼い主さんも見ていて辛いもの。適切な治療で快適に過ごすことができますので諦めないでくださいね。
目や口周りにかゆみがある・・・食物アレルギー
食物アレルギーは一般的に1歳未満で発症することが多いです。目や口周りにかゆみが出ることが多く、季節に関係なく発症します。また、やや便の回数が多くなる子も。除去食試験によって診断できますし、その食物さえ摂取しなければかゆみは出ないのでしっかりと向き合ってくださいね。
尋常じゃないかゆみ・・・疥癬症(かいせんしょう)
かゆくてかゆくてたまらない!!そんなときは疥癬症(かいせんしょう)を疑いましょう。疥癬症は皮膚病の中で一番かゆいと言われるほど!寄生虫感染症ですが、治療への反応は良いのですぐに病院へ!
背中、腰〜おしりにプツプツがある、かゆみがある・・・ノミアレルギー性皮膚炎
背中の、腰〜おしりのあたりにかけてプツプツがあり、かゆみを伴う場合、ノミアレルギーの可能性が有ります。定期的にノミ駆除をしていてもなるんですよ!たった1匹のノミが散歩中にピョンと愛ブヒに飛び乗ると、ノミにアレルギー症状を出す子は背中にいっぱいプツプツが出ます。
左右対称性に脱毛する、まだらに毛が薄くなる・・・内分泌疾患
甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症などの内分泌疾患に伴い皮膚の毛が薄くなることがあります。一般的には左右対称性に脱毛すると言われていますが、実際にはまだらに毛が薄い子も!かゆみを伴うことは少ないです。ホルモン検査でこの疾患の有無を確認することができます。
その他にもさまざまな症状がある
その他にも様々な感染症や寄生虫性皮膚炎、内分泌性皮膚炎などがありますが、同時にいくつもの皮膚トラブルが起きることも多く、見た目や経歴だけでは判断できないことがしばしば。
愛ブヒが痒がっている、脱毛している、毛が薄くなったなど感じたら、すぐに病院で受診しましょう。

獣医師:堀江志麻先生
おすすめ記事
-
皮膚にお悩みのフレブルが体験した奇跡を、どうしてもお伝えしたくて。
フレンチブルドッグにどうしてもつきまとう、健康上のアクシデント。
それはなんといっても「皮膚疾患」です。痒そうにしている愛ブヒを見るのはなかなかつらいものですよね。
皮膚疾患が強く出れば、もちろん動物病院での治療が必要になってくるわけですが、それ以降についてはどうやって良好な状態をキープすればいいのか。ぶり返してしまったら、また負のループに陥ってしまう。
今回はわたしたちがつくったコラーゲンサプリメント『Ta-Ta(タータ)』にまつわる、あるフレブルのお話をお伝えしましょう。
愛ブヒの皮膚にお悩みの方は、必読です。※この記事は個人の感想であり、効果・効能を示すものではありません
エッセイ -
【涙やけ改善、被毛ふんわり!】フードに悩みつづけたオーナーが「ワンフー ラブガド」を試してみたら…!?
お肌がデリケートなフレブルにとって、フード選びは永遠のテーマ。カイカイに悩む子に一度は試してほしいのが「ワンフー ラブガド」。編集部がいろんなフードに浮気しまくった挙句、結局戻ってきたという噂のフードです。
今回は、同じく愛ブヒのお肌に悩むフレブルオーナーが忖度なしのレビューをお届け! 涙やけが減って被毛ふんわり、抱き心地もバツグンに!? 驚きの内容をマンガで楽しくご覧ください!
(sponsored by 環境プラント工業株式会社)
PR -
【チンスリTシャツ爆誕!】フレブルラバーは絶対買うべきです!PEGION×French Bulldog Lifeコラボ第2弾
「PEGION×French Bulldog Life」のコラボプロダクト第1弾は、ウンチ中のフレブルが可愛いPOOPINGシリーズ。
今夏、ついに待望の第2弾が登場! 今回はフレブル特有の行動である「チンスリ」デザイン。ありそうでなかった憧れのチンスリデザインが、オーナー向けのTシャツと愛ブヒ用のタンクトップになりました!
ストア情報 -
【愛ブヒがブランドのロゴに?】大人気ブランド「TES」からカスタムオーダーが誕生!
新しくも懐かしいリラックスライフを演出するアパレルブランド「TES(The Endless Summer)」。
メインビジュアルは、なんとフレンチブルドッグなのです!
そんなTESのデザインを手がけるSHARES DESIGN(シェアーズデザイン)から、愛ブヒの名前を入れられるカスタムオーダーが誕生!
その魅力をたっぷりとご紹介します!FBLオンラインストアからオーダーができますので、最後までお見逃しなく!
ストア情報 -
【インタビュー】ロッチ中岡〜そのフレブル愛、ガチ中のガチ。隠れブヒラバーが語る、細かすぎる魅力とは〜【前編】
みなさんが愛犬家ならぬ“愛ブヒ家”として思い浮かぶ芸能人といえば、草彅剛さん、レディー・ガガさんなど、フレブルを飼っている方が多いと思います。が、ロッチ中岡さんも、じつは大のフレブルラバーだというのをご存知ですか? フレブルを飼っていないのにもかかわらず、中岡さんのインスタグラムを覗くと、たくさんのフレブルアカウントがフォローされていて、わが『FRENCH BULLDOG LIFE』モデルのnicoやトーラスも、その中の一頭。
そんな中岡さんに、フレブルの魅力を語っていただきました。そのブヒ愛っぷりは、思ってた以上! ガチ中のガチでした!?
取材 -
【中川大志インタビュー】エマは犬ではなく、大切な娘です。国宝級イケメンが愛犬のフレンチブルドッグと一緒に登場
『FRENCH BULLDOG LIFE』に国宝級イケメン登場! 俳優の中川大志さんが、愛犬であるフレンチブルドッグのエマちゃん(2歳の女の子)にメロメロとの情報を聞きつけ、中川さんを直撃。そのフレブル愛をたっぷり語っていただきました。他のフレブルオーナーさん同様、濃すぎる親バカエピソードが次から次へと飛び出しました。
取材 -
【なぜ日本製が良いのか】わたしたちが、Vague(ヴァーグ)をオススメしたい理由
一段と寒い日がつづき、フレブルたちにもお洋服が欠かせなくなりましたね。この時期は洋服の着用時間が長くなりがちなので、いつも以上に素材にこだわりたいところ。リーズナブルなお洋服は縫い目が荒く、脇やお腹がスレて肌荒れの原因になることも。
冬こそ、世界が認める「日本製(Made in Japan)」を選びましょう。そしてお肌に優しい日本製の犬服といえば、やっぱり…?
(sponsored by 株式会社Vague)
PR -
【大切なこと】近年若くして旅立つフレブルが増えている現実と向き合う〜交配や体格について〜
実は昨今、わずか3歳や4歳という若さで突然虹の橋を渡ってしまうフレンチブルドッグが増えています。よちよちのパピー期を過ぎてオーナーさんとのコミュニケーションも覚え、さあこれから! という時に突如として失われた命。どうして、なんで? と涙に暮れるけれど、そのことについてFrench Bulldog Lifeなりに調査し、考えられる理由をまとめてみました。是非ともフレブルラバーである皆様にお伝えすべきだと思ったのです。
読みもの -
【取材】9歳で脳腫瘍を発症し「4年7ヶ月間」生存。フレンチブルドッグ・桃太郎の奇跡と軌跡
愛犬が「脳腫瘍」と診断されたとき、言葉にできない絶望感を味わうことと思います。筆者も脳腫瘍で愛犬が旅立ったひとり。だからこそ、どれほど厄介で困難な病気かを理解をしているつもりです。「発症から1年生存すれば素晴らしい」とされるこの病気。
ところが、フレンチブルドッグの桃太郎は9歳で脳腫瘍を発症し、なんと4年7ヶ月間も生き抜いたのです。旅立ったときの年齢は13歳と11ヶ月、レジェンド級のレジェンドでした。さらには、治療後3年間は一度も発作が起きなかったといいます。
この事実はフレンチブルドッグだけでなく、脳腫瘍と闘う多くの犬たちに勇気と希望を与えるに違いありません。桃太郎のオーナーである佐藤さんご夫婦に、治療の選択やケアについて詳しくお話しをうかがいました。
取材 -
【イベントレポート】フレブルLIVE in FB愛!およそ1,000頭のフレブルが大集結(泣けたぜ、リアルに。)
本日3月20日(日)に開催された「French Bulldog LIVE」in FB愛。無事大成功で幕を閉じました!
イベント主催者のFB愛スタッフのみなさま、そしてご来場いただいたフレブルファミリーのみなさまには心より感謝いたします!
リアルイベントの参加はおよそ2年半ぶりでしたが、たくさんのフレンチブルドッグとオーナーさんに会えたことが一番の喜びでした。
さてさて、興奮冷めやらぬうちにイベントレポートを大公開です!
イベントレポート
特集
-
フレンチブルドッグの性格/基本情報
からだの特徴や性格、歴史など基本的なフレブル情報をご紹介!
-
子犬/はじめてのフレンチブルドッグ
フレブルビギナーの不安を解消!迎える前の心得、揃えておきたいアイテム、自宅環境、接し方などをご紹介
-
フレブル病気辞典
獣医師監修のFrenchBulldogLifeオリジナル病気辞典。愛ブヒを守るための情報満載
-
フレブルライフ ストア
本当にいいものだけを、厳選紹介。FBLの公式オンラインストアです
-
【特集】レジェンドブヒの肖像ー10歳を超えて
10歳オーバーの元気なブヒを取材し、長寿の秘訣を探る。
-
【特集】5歳からのミドルシニアLIFE
ご長寿ブヒをめざすヒントがここに!
-
【特集】短命拒否権 powered by Ta-Ta
この特集は、『短命』のレッテルを返上するための、有益なフレブル生活記録簿です。
-
【特集】新・家術〜進化型家電と、新しい愛情物語
愛犬たちとのかけがえのない生活をもっと楽しく快適に暮らすために。
-
【特集】編集部厳選!本当に使えるドッグギア
フレブルと暮らす編集部が、自信をもって紹介したいアイテムとは!?
-
【スナックふれぶる】あなたの悩みに答えます。
-
【特集】わたしは、愛ブヒのリーダーになるのダ。
プロドッグトレーナーが、リーダーになるための秘訣を解説!
-
【特集】もしものときの名医名鑑
ヘルニアやガンなど、その道の名医たちを独占取材!
-
虹の橋
愛ブヒが虹の橋へ向かう準備をするための場所
-
フレブルペット保険ガイド
あなたと、あなたの隣にいるフレンチブルドッグがより安心して暮らしていけるように
-
フレブル里親/保護犬情報
French Bulldog Lifeでは、保護犬を一頭でも多く救うための活動支援をしています。
-
迷子犬情報
French Bulldog Lifeは、迷子犬を家族の元へかえすための活動をしています。