ハァハァと呼吸があらい
短頭種のフレンチブルドッグは、骨格の特徴から呼吸器の病気になりやすく、また暑さや寒さに大変弱い犬種でもあります。夏場は特にそうですが、1年を通して「熱中症」になりやすいので室温管理やお散歩など十分な注意が必要です。パンディングといわれるハァハァとあらい呼吸に加えてガァーガァーと音がしている場合は、危険な状態。放っておくと一瞬で死にいたるケースもあるので、すぐに病院へ連れていくようにしましょう。
呼吸があらいことから考えられる病気をご紹介します。
目次

chaowalit jaiyen/shutterstock
知っておきたい!呼吸が苦しいときの姿勢
座っている
あごを突きだし、前足を広げてハァハァしています。
立っている
首をまっすぐ伸ばし、前足を広げて前かがみのような状態でハァハァしています。
呼吸があらい+ぐったりしている・・・熱中症
激しい呼吸に加え、ぐったりしているときは熱中症の可能性があります。熱中症は、フレンチブルドッグが最も注意しなければならない病気のひとつ。
長頭種の場合、症状があらわれるまでをグラフにしたとき、ゆるやかな弧を描くように症状があらわれます。一方、フレンチブルドッグのような短頭種は、ある一定を越えると急カーブして症状が悪化し、そのまま死亡してしまいます。
呼吸音が、ハァハァ→ガァガァに変化したら危険のサイン。水で濡らしたタオルで全身を包み、体を冷やしてあげましょう。
元気がない、ぐったりしているなどの症状があらわれた場合は、大変危険な状態なので、すぐに病院へ連れていってください。
熱中症は、飼い主さんの管理でほぼ確実に予防できます。「やりすぎかな」くらいがちょうどいいので、充分に気をつけてください。
呼吸があらい+食事をノドにつまらせる・・・軟口蓋過長症
少しの運動でノドがガーガーする、食事をのどにつまらせる、うまく飲み込めずに吐き出してしまうなどの症状があらわれた場合は軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)の可能性があります。これは、フレンチブルドッグを含む短頭種によく見られる病気で、生まれつき他の犬種よりもノドの奥にある軟口蓋が長くなっていることが原因。
元々は軽度の軟口蓋過長症でも、放っておくと負担がかかりどんどん腫れてきます。熱中症になりやすく、少しの運動で呼吸困難になってしまいますので注意が必要です。手術で軟口蓋を短くすると症状が改善されますが、全身麻酔をしなければならないので家族や獣医師さんとよく相談した上で判断するようにしましょう。
呼吸があらい+鼻水が出る・・・鼻腔狭窄症
呼吸のあらさに加え、鼻水がよく出る、普段から鼻がグーグー鳴っている場合は鼻腔狭窄症(びくうきょうさくしょう)の可能性があります。これも、鼻が短いフレンチブルドッグがかかりやすい病気のひとつ。鼻がつぶれて穴が狭くなっているため、呼吸しにくい状態になっているのが原因です。鼻腔狭窄症の場合も、熱中症になりやすく激しい運動もひかえなければなりません。レーザーなどを使って鼻の穴を広げる手術が有効とされています。
先述の、軟口蓋過長症と同時に手術をする病院が増えているようなので、しっかり相談した上で手術をするか判断してください。
呼吸があらい+咳・発熱・・・ケンネルコフ
呼吸があらくなる他、咳や発熱が見られる場合はケンネルコフの可能性があります。これは、ウイルスや細菌が呼吸器へ感染したことで起こる病気で、免疫力の弱い子犬や老犬が発症しやすいといわれています。成犬でも、環境の変化や気温の変化、栄養不足が原因で発症することもあるので注意が必要です。
私たちも、季節の変わり目、環境の変化で風邪を引いてしまうことがありますよね。それは愛ブヒも一緒です!清潔な環境をたもち、きちんと栄養を摂取することが予防につながります。
呼吸があらい+咳・ふらつく・失神・・・心臓病
高齢になると心臓病を患う子たちも。心臓は酸素いっぱいの血液を全身に送るポンプの役割をしています。心臓病になってしまうと、心臓が拡大し、肺や気管支を圧迫するので呼吸が苦しくなったり咳が出ます。また、重度になると、一時的に失神を起こすことも。大事な心臓。定期的に病院で受診しましょうね。
最後に・・・

獣医師:堀江志麻先生
フレンチブルドッグ特有の大きないびき、散歩中やドッグランでの大爆笑したようなハァハァした呼吸。かわいくてたまらない気持ちはとっってもわかりますが、愛ブヒたちにとっては苦しい状態であることは覚えておいてくださいね。短頭種に強い病院で、手術を行うことも豊かなフレブルライフを送るひとつの方法。信頼できるかかりつけ医を探しておくと安心ですね。
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